先日、年末のRIZINに参戦予定だった堀口恭司選手が前十字靭帯断裂と半月板損傷で欠場する発表がありました。
堀口選手の試合を楽しみにしていた人も残念なニュースですね。
前十字靭帯の断裂はラクビ―などのコンタクトスポーツやサッカーやバスケのように急な方向転換のあるスポーツで急に起きると思われていますが、今回の堀口選手の損傷は負担が積み重なりいつのまにか靭帯断裂を起こしてしまったようです。
実は前十字・後十字靭帯断裂はこのようにいつのまにか切れていたということが度々あります。
先ほど例にあげた球技や体操、バレエなどダンス競技にも起きることがあります。
損傷の原因は?
前十字靭帯は膝関節の内部にあり、膝を固定し安定性させるための靭帯です。
ラクビ―などタックル等をうけて直接的な外力がかかり損傷する場合やサッカー、バトミントンなど相手の逆を突くため急激な方向転換を繰り返していると徐々に負担がたまり、耐えきれないほどの力がかかると断裂を起こします。どちらもつま先が外を向き膝が内向くニーインが強制されています。
症状は?
靭帯が断裂した瞬間に激しい痛みが現れます。数分間ほどはたちあがれないほどですがそのあとは自力で歩行が可能な場合が多いです。数時間をかけ徐々に腫れが起き、炎症のため熱感を感じます。その後痛みは2~3週間ほどで落ち着きます。また骨に損傷が見られないのでレントゲンでは判明せず、確定診断にはMRIなどが使われます。
ただし、微細な損傷が積み重なりいつの間にか切れていた場合は明確な激痛がないので断裂を見逃してしまうことがあります。
痛みが落ち着いた後も膝に不安定感が残り、走ることも可能ですが不用意に急激な停止動作をすると膝がずれて亜脱臼してしまいます。
靭帯は完全に切れてしまうと修復する可能性が低く、スポーツへの復帰を目的とする場合は手術も選択肢に入ります。手術を行うとリハビリを含め競技復帰は6カ月ほどかかります。
激しいスポーツを行わない、身体にメスを入れたくないときは保存療法を選択します。2~3週の固定のあと膝周りの筋肉強化のリハビリを行います。ただし痛みが引いても靭帯は切れたままになることが多く場合は膝に動揺性を残します。
リハビリは段階を追って強化していきます。初めはヒールスライドなどの軽度の負荷から徐々にスクワットなどに移行しますが、特に大事なのは膝が内側に入るニーインを防ぐトレーニングになります。
治療・リハビリには微弱電流が効果的
保存療法を選択した場合や手術後のリハビリには微弱電流治療器(マイクロカレント)エレサスが効果的です。
微弱電流は細胞の修復を促進する治療なので、膝の中にある前十字靭帯にも電気の効果が十分に届きます。
そのため、損傷の初期からしっかり通電することが可能であれば保存療法でも靭帯が修復する可能性がありますので、膝の靭帯でお悩み方は一度ご相談ください。